片脚立ちでは、左内腹斜筋が非常に重要な役割を担っています。
左内腹斜筋には大きく3つの働きがあります。
- 腹圧を高めて腰椎を安定させる
- 左骨盤を支えて骨盤を水平に保つ
- 右内転筋と前方スリングを形成して股関節を安定させる
これらの役割は、内腹斜筋の繊維の走行によって理解すると、とてもわかりやすくなります。
① 下部繊維(腹圧を作る繊維)
起始(始まるところ)
- 腸骨稜前方(骨盤の前側)
- 鼠径靱帯の外側
停止(付くところ)
- 白線(お腹の中央)
- 恥骨(共同腱を介して)
主な役割
下部繊維は、腹横筋・横隔膜・骨盤底筋と協力して**腹圧(お腹の内側の圧力)**を高めます。
腹圧が高まることで、体幹はまるで空気を入れた円柱のように安定し、
- 腰椎が安定する
- 骨盤が安定する
- 右脚へ安心して体重を乗せられる
という状態をつくります。
つまり、右片脚立位では体幹の土台を作る役割を担っています。
② 中部繊維(骨盤を支える繊維)
起始
- 腸骨稜(骨盤の外側)
停止
- 第10~12肋骨の下縁
- 白線
主な役割
中部繊維は、骨盤と肋骨を近づける方向へ収縮します。
右片脚立位では、体重が右脚に乗るため、重力によって左骨盤は下がろうとします。
そこで左内腹斜筋の中部繊維が働き、左肋骨と左骨盤を引き寄せることで、
- 左骨盤が下がるのを防ぐ
- 骨盤を水平に保つ
という働きをします。
これが骨盤支持の役割です。
③ 上部繊維(前方スリングを作る繊維)
起始
- 腸骨稜後方
- 胸腰筋膜
停止
- 第10~12肋骨
- 腹直筋鞘(白線)
主な役割
上部繊維は、腹直筋鞘や腹部の筋膜へ張力を伝えます。
その張力は恥骨を介して反対側(右側)の内転筋へ伝わり、
左内腹斜筋 → 腹直筋鞘・腹部筋膜 → 恥骨 → 右内転筋
という斜めの筋・筋膜のつながりを作ります。
これが**前方スリング(Anterior Oblique Sling)**です。
前方スリングが働くことで、
- 右股関節が安定する
- 骨盤がぶれにくくなる
- 体幹と下肢が一体となって力を伝えられる
ようになります。
右片脚立位では3つの繊維が同時に働く
右脚で立っているとき、左内腹斜筋では3つの繊維がそれぞれ異なる役割を担いながら協調して働きます。
① 下部繊維
→ 腹圧を高め、腰椎と骨盤の土台を安定させる。
② 中部繊維
→ 左骨盤を支え、骨盤が下がるのを防ぐ。
③ 上部繊維
→ 右内転筋と前方スリングを形成し、体幹と右股関節を連結して安定させる。
まとめ
内腹斜筋は一つの筋肉ですが、繊維によって役割が異なります。
右片脚立位では、
- 下部繊維が腹圧を高めて体幹の土台を作る。
- 中部繊維が左骨盤を支えて骨盤を水平に保つ。
- 上部繊維が右内転筋と前方スリングを形成し、体幹と股関節を連結する。
この3つの働きが同時に起こることで、右脚一本でも身体は安定し、歩行や立位動作を効率よく行うことができます。
つまり、左内腹斜筋は「腹圧」「骨盤支持」「前方スリング」を一つの筋肉で担う、片脚立位に欠かせない筋肉なのです。
整体院 ライズ
住所:群馬県前橋市千代田町1-8-8
電話番号:090-9248-5929
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